2016年09月

 ブランド立ち上げ40周年を迎えたTOMIXが全国模型ホビーショーで新しい制御システムやカメラカー・サウンドシステムなどを開発していることを公表しました。今日はそのことについて軽く書きます。

 TOMIXの新制御システムは閉塞式の運転制御ができることを述べており、ギャップレールで区切って閉塞区間を設け、センサーと組み合わせてひとつのトラックコース内で複数の列車を制御できるというものになりそうです。DCCと異なり車輛側の改造は不要です。まだ新制御システムの全体像ははっきりわかりませんが、既に発売されている自動運転ユニットNの延長線でシステムが組まれるのかなあと自分は予測しています。

 同時に発表された新カメラカーについてはCMOSカメラの搭載やVGA画質・Wi-Fiを利用し、モバイル端末に映像を送信できると予告されています。
 新設計の駅ホームは駅名標やホームのLED照明が仕込めるようになっており、新制御システムと連動するサウンドシステムで構内アナウンスも流せるようにするとのことです。

 現時点で自分はこれらのユニットを導入するつもりはないのですが、部分的に応用活用できることがあるのではないかというかすかな期待を持っています。システムの拡張性やスマホやPCなどとの親和性がどこまで進むのかが気がかりです。

 TOMIXの運転制御システムはDCCとは異なる独立したシステムとなってしまうのですが、ユーザーによってどちらが合うか合わないかの判断が分かれてきそうです。
 DCCは車輛自体にデコーダーを組み込み、一輛一輛を独立させて自由自在に制御できます。例えばある列車へ補機を連結・解放するシーンとか、ひとつのレール内に何輛もの機関車が連なっている機関区内で一輛のみを動かすなどといった制御はDCCならではでしょう。
 そして車輛内にサウンド装置を仕込んで走行音を発生させ、随時警笛を鳴らすなどといったことも可能になります。さらに軌道関連でいえばポイントの制御もワイヤレス化されPCでの自動制御も可能になります。
 DCCは車輛やポイントマシン、駅構内等に仕込まれたサウンドユニットを直接個別・独立制御させる考え方のシステムと捉えられます。強いていえば自家用車のような感覚でしょうか。

 それに対しTOMIX側が組もうとしている制御システムは車輛側ではなく地上側の設備とで各車輛・編成を制御していく考えなのかなと推察されます。DCCのようにワイヤレスではなくセンサーレールやポイントマシンからのコードが何本も伸びる形になってしまいそうです。ただ実物の列車の運転と同じ閉塞運転が再現できることになり、これはこれでいいのかなとも思うのです。後で述べますが自動信号機を実物と同じような現示をさせられるようになる可能性があります。

 公民館などの施設を貸りて会場でトラックを設営して運転会を開くような場合ですと、DCCのようにワイヤレスしていた方がスッキリしていい気がします。コードが何本も這うことになるとかなり鬱陶しいものです。
 しかしながらいくつかのモジュールを並べた集合式レイアウトを組む運転会ですと、TOMIXの閉塞式制御システムもいいのかなと想像します。ひとつの巨大なエンドレストラック内にいろんな列車が次々と現れ走ってくる姿は見ていて飽きないでしょう。
 DCCがいいか、TOMIX閉塞式制御がいいかは各人もしくはクラブの考え方によって変わってきそうだなと予想されます。

 ただひとついえることはこれからレイアウトづくりをはじめる人は今のうちに新しい制御システムを導入できるように準備しておいた方がいいということです。
 固定式レイアウトの場合ほとんどの人がレールをベースボードに固着させてしまいます。DCC派になるかTOMIX閉塞制御派になるかでレールの敷き方が変わってくるでしょう。TOMIX閉塞制御システムの導入を考えるならば予めギャップを入れて閉塞を設けておく必要があります。TCSセンサーも組み込んでおかねばなりません。

 あと上で述べた自動信号機ですが、閉塞式制御システムと組み合わせて実物どおりの現示を再現させるという考えが出てきます。TOMIX側がそうした自動信号機を開発する気があるのかはわかりませんが、せっかくなのだからやってほしいという希望があります。システムの拡張性が成功できるかどうかのカギとなります。列車が駅近くまで接近してくるとアナウンス放送が流れるというギミックは既に考えているようですが、自動信号も是非と思ってしまいます。

 あとカメラカーはWi-Fiを採用するみたいですが、これもいずれスマホから列車を運転操作するなんて話に発展していくのでしょうか?

 TOMIXの新制御システムはこれからの開発進展が楽しみになってきます。
 

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ふと思いついたことですが電気に反応する形状記憶合金であるバイオメタル(トキ・コーポレーション製品)を活用したポイントマシンの構想について書いてみます。

非常に簡単な図ですが、真ん中に穴を開けたコマにバイオメタルBMXを取り付け、コマの穴にポイントレールのトングレール切り替えレバーの穴に差し込んだ金属線を通します。切り替えしたい方向のバイオメタルに通電するとそれが収縮しコマが動いてレバーが切り替わります。通電をやめるとバイオメタルは元に戻って伸びますが、コマの穴を広くあけてあるためにレバーから伸びる金属線はそのままの位置です。
イメージ 1

再度反対側のバイオメタルに通電すると収縮しレバーを作動させます。

やっていることはKATOやTOMIX・PECOのソレノイド式ポイントマシンと変わらないのですが、バネ状態になったバイオメタルBMXは割とゆっくり収縮する感じです。BMXを使ったエレベーターモデルの動画をみるとわかります。


この特性を活かせば非常に簡素な構造のスローアクションポイントマシンができるのではないかと思いついたのです。しかも動作音はありません。

モーター駆動方式のものやサーボモーターを利用したスローアクションポイントマシンの作例はいくつもありますが、バイオメタルを活用したらさらにコンパクトかつ簡素な構造になるのではないかと考えました。

踏切の遮断機はもっと簡素な構造にできるかも知れません。

Nゲージサイズでこういうギミックを仕込む上で大きな問題は動作機器のコンパクト化です。バイオメタルですと非常に小さいスペースでギミック機構を作れる可能性があります。

メモ書き的な内容でした。

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